108:
107:マニキュアを自分で塗るのは苦手。
塗ること自体はうまくいくんだけど。
そのあとついついほかの事しちゃって結局剥がれる。
それを取り繕うとしてまたマニキュアを重ねて
そうしてまた乾く前にべたべたになる。
気がつくと洗面台の前にたっている。
指先にこびりついたマニキュアと何度も重ねた嘘をはがそうと、
僕は必死にここに立っている。
106 :ひるむことなかれ恐れることなかれ
最後にして最高の一撃を
105:歪んで歪んで崩れて滅んで
すぐまた水面に帰れば
できたらそれはそれで素敵だろうね
104:そいつらは突然やってきた
けたたましくオートバイにのる二人のチェーンソー男
ここはいつも静かな金色小麦畑
大人は冷ややかにみている 静かな結末を待っている
そして逃げ惑う子供たち
(人なんてかまっていたら、自分がやられる)
一人悟った僕の右手が小柄な少女を突き飛ばしたようなきがした
(そうだよ、生きるんだなにがなんでも)
逆光にてりはえる鈍色の刃物をふりかざす男がみえた
僕の首にゆっくりと刃がくいこむ
耳元がうるさい
「あぁ、お前だな」
奴らは人の闇からやってきてチェーンソーをふりかざす
子供らにぼろがでるのを待っている
醜い殺し合いを待っている
そうして生きるため他人に手をかけた子供を、自らの手にかけるんだ
103:さいきんまけっぱなしですべてがうまくいかない
すきなあのこにきらいとさけんで 夕空カラスにばかにされた
なんとなく くやしい とつぶやいたら むしょうにくやしくなってきて
壁をけったらほこりと暗闇がすとんとおちてきた
102:「さて、僕はいくけど君はどうする?」
101:今度こそ扉に鍵をかけ
すべてあきらめてしまおう
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